邪魔なんでFF4のSSを此処にぶっこむ。
お題だったんだけど・・・どこにリンクはりゃいいのかわかんなくなったし・・・。
自由につかっていいものかどうかすら覚えてない。なんで、題名は白にしとく。
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01/嘘
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2Fにとったセシルとの二人部屋に戻る。
っと、そこには何故かベッドに眠るリディア。そして、それを物憂げな表情で見下ろすセシル。
「どうかしたのか・・・?」
「・・・・・」
「あぁ、そうか、少し風邪気味だっていってたもんな・・・」
「・・・・・」
「セシル・・・?」
「・・・・・」
「・・・・?」
「・・・・・」
黙り込んでいたセシル。
一瞬、悲しげに潜められた眉。
それに、いやな胸騒ぎがした。
「お前・・・まさか・・・?」
「・・・・・」
「セシ・・・」
「・・・プッ(笑)」
「・・・クッ・・・この・・・!(怒)」
(カインがどんなことを考えたかは想像にお任せします)
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02/涙
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一瞬。
一瞬だけ、気付くのが遅かった。
魔物に襲われていた少女。気付いた時にはもう・・・。
「セシル・・・」
がっくりと膝を付き、横たわった少女のぼろきれのような身体を見るセシル。
かける言葉も無く、俺は彼の背中を見つめた。
「セシル・・・」
もう一度彼の名を呼び、横顔を覗ったとき・・彼の瞳から、水滴が零れ落ちた。
「・・・」
涙など・・・流さぬ男だと思っていた。
俺は慌てて彼から離れ、それに気付かなかったフリをする。
そして、
「次の街では・・・いいものを食おう。奢るぜ」
慰めのつもりでそんなことを口にした。
・・・セシルは、無言で拳を握った。
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03/無視
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普段は甘いものなどには興味はない。
けど、今日はたまたま・・・それを口にしてみたくなった。
多分、血糖値が下がっていたのだ。だから補給しようと手が勝手に動いたのだと思う。
・・・セシルの大好物、マカロンとかいう菓子に。
それから、セシルはプーっと風船のように頬を膨らませたまま口を利かない。
仲直りをしようと声をかけても、気付かなかったフリの無視を決め込み何処かへ行ってしまう。
全く、今まで一番タチの悪かった女でもセシルよりは扱いやすかった。
「いい加減にしろよ。セシル!」
「・・・・」
「もぉ二十歳だろう?立派な成人だ。大人気ないことはやめようぜ」
「・・・・」
「菓子の一つや二つで拗ねることねーだろうが」
「・・・・」
「お前だって俺が女から貰った甘いものは勝手に食ってたくせに」
「・・・・」
「大体男の癖に、甘いものなん・・・・」
セシルの愛剣、『神々の黄泉』の名を持つ白銀の剣が俺の頬をスパッと裂いて背後の柱に突き刺さった。
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04/悪戯
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セシルがにっこり笑った。
そりゃもう、天使様のように無邪気そのものの笑みだ。
背景には薔薇の花と、天使の羽根と、シャボン玉くらいは飛んでいて、後光が刺している。
頬は恋をしている乙女のようにばら色に染まり、上目遣いの瞳は水分をたっぷりと湛えうるんでいる。紅を引いたような赤い唇が動き・・・
「カイン、お願いがあるんだけど・・・」
「お断りです」
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05/裏切り
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トロイアの盛り場。
美しい女たちが際どい格好をして踊っている。
殆ど下着と変わらない・・・身体に布切れをちょこちょこっと貼り付けただけの格好。
年頃は15程度から20代半ばといったところか。
はつらつとした若さと美しさがある。
バロンの女もいいが、トロイアの女もまた格別だ。
セシルは少し居心地が悪そう。エッジは大酒食らって頭が飛んでいる。
俺は、それなりに酒を飲みつつ、女の子の腰に手をまわしつつ・・・。
っと、その時、
「ここ、いいかしら?」
ハスキーな声に振り返ると、踊り子たちよりも露出の少ない白い服の女が、口元に手を当てて立っていた。
背は女にしてはでかくて、褐色の肌に黒くうねるような髪をしている。
年はここにいる女の中では上のようだが、その分色気がある。
熱帯の熟れすぎた果実のような香水が、俺の鼻を掠める。
俺は存分に品定めをした後、横についていた女を放した。
褐色の肌の女は、フフッと笑い滑り込むように俺の横に付く。
っと、その向こうに座っていたセシルに気がつく。
セシルは、口を小さく開けて彼女をぽーっと見ていたが、俺の視線に気付くとニコッと笑って小首をかしげるような仕草を見せた。
羨ましいだろう。っと口元で笑って見せると、彼はクスクスっと笑って“そうだね”っというような意味の言葉を言外に伝えてくる。
俺はなんとなくいい気分になって、女のために酒を注文してやった。
すると、セシルはそれを合図にしたかのようにエッジの手を引いて立ち上がり、言った。
「まぁ、何事も経験だよね♪」
・・・先ほどは手に隠れて見えなかったが、彼女の首にはとても立派な喉仏が・・・・。