死ななかったからモスキートでは無かった模様。
というかモスキートよりは強いことが判明した。
今日は特にかくことはないです。
ボツを捨てに来ました。
続きにおいときます。APHのセピア13ロマverです。
あ、そうだ!ちゃんといっとかないと!
まいど拍手ありがとうございます。本当に力を貰っています!
では、興味のある方のみどぞ。
「ハッ、いい様だな!あぁ?」
それが階段の踊り場を回ったとき、ロマーノの耳に最初に意味をもって聞こえた言葉だった。
階段を下って右側、廊下の方から聞こえた声は若い男のものだ。その男はひどく興奮しているようで、息は上がり、最後の挑発的な言葉はかすれていた。
「やめよう!ドイツ!」
男の声に改めて震え上がったロマーノは、小さな声で、しかし鋭く言いドイツの服を引っ張った。そして上に戻ろうと再度促す・・・が・・・やはりドイツは「大丈夫だよ」というばかりでまったく聞き入れない。それどころか嫌がるロマーノをぐいぐいと引っ張って一階までおりてしまった。
どうして・・・。
ロマーノはドイツが気がふれたのじゃないかと思った。こんな嵐の夜にやってきた乱暴そうな奴のどこが大丈夫なものだろうか?
あんな人を恫喝するような事を言う男のどこが?
それとも彼は悪漢を成敗できるとでも考えているのだろうか?
冗談じゃない。
確かに彼は自分よりは少し強いかもしれないが、それはあくまで子供レベルでの話。
大人を相手に勝てるわけがない。もしものことがあったら・・・もしものことが・・・そんなのは・・・嫌だ。
ロマーノは唾をゴクリと飲み下し、やはり此処は自分が絶対に彼を引き止めなければ。
「い・・・いやだ!」
ロマーノは1階に踏み出そうとするドイツをもう一度強く引いた。
「ロマーノ」
「け・・・ケガをする!お前が・・!だから、絶対だめだ!」
「大丈夫だ」
「な・・・何を根拠にいってるんだよ!ぜ・・・絶対だめ・・だ!」
「ろ・・・ロマーノ!」
ロマーノは全身に力をいれてドイツを引っ張り上げようとした。そしてドイツは彼を引き離してでも前にでようとした。
小さな二人の体格はほぼ同じ。力だけでいえばわずかにドイツがまさっていたが、この時のロマーノは必死だった。絶対にドイツを離すまいと必死にしがみついた。
彼らは互いにどちらも一歩も譲らず・・・やがて必死な二人の声は少しずつ大きくなり・・・
「誰だ!」
当然ながら角の向こうにいる男に気付かれてしまい、その口から誰何の声が上がった。
ロマーノはびくんと体を震わせ、
「兄さん・・・!」
ドイツは緩んだロマーノの拘束から素早く体を抜けさせると、
「あっ・・・」
角の向こうへ走っていってしまった。
「ドイツ・・・!!!!」
怖いのも一瞬忘れロマーノはドイツの名を呼び、彼の後を追って角を右へと曲がった。
すると・・・
ピシャーー・・・ドーン・・・・!!!
屋敷のすぐ近くに雷が落ちた。
ロマーノが悲鳴を上げてその場に尻餅をつくと・・・
「ヴェスト・・・!」
ドイツのものではない男の声が聞こえた。
「あぁ、会いたかった!こんなところにいたんだな!」
ロマーノが顔を上げると・・そこには見知らぬ男が立っており・・・そしてその腕の中にはドイツが抱かれていた。
「ヴェスト、ヴェスト・・・・よかった!」